カロミル利用者による果物喫食頻度ランキング
まずはこの1年間での喫食頻度をランキングで見てみましょう。
<果物 喫食頻度ランキング>
順位 |
内容 |
喫食頻度 |
1位 |
バナナ |
164,766 |
2位 |
りんご |
62,887 |
3位 |
みかん |
43,666 |
4位 |
キウイフルーツ(ゴールド含む) |
40,614 |
5位 |
アボカド |
39,213 |
6位 |
いちご |
18,252 |
7位 |
ぶどう(各品種トータル) |
17,305 |
8位 |
柿 |
14,722 |
9位 |
すいか |
10,883 |
10位 |
パイナップル |
10,432 |
11位 |
梨 |
10,023 |
12位 |
ブルーベリー |
9,254 |
13位 |
オレンジ |
8,166 |
14位 |
グレープフルーツ |
7,237 |
15位 |
メロン |
5,958 |
(2018カロミル食生活実態調査データより)
1位がバナナであることは予想通りでしたが、他の果物との差が想像以上に大きい印象です。
そして、2位:りんご ・ 3位:みかん という上位3つは年代別男女別で分けても同じ傾向が見られましたが、唯一30代男性だけTOP3が異なっており、
1位:バナナ ・ 2位:りんご ・ 3位:アボカド ・ 4位:みかん
という結果でした。
<30代男性>
順位 |
内容 |
喫食頻度 |
1位 |
バナナ |
20,117 |
2位 |
りんご |
3,069 |
3位 |
アボカド |
2,287 |
4位 |
みかん |
1,711 |
(2018カロミル食生活実態調査データより)
年代別男女別で見たときに、アボカドが上位(5位まで)にランクインしていたのは以下の通りです。
◆女性
10代(5位)
20代(4位)
30代(4位)
40代(4位)
◆男性
20代(4位)
30代(3位)
40代(4位)
そもそもアボカドを果物としてカウントするかどうかは議論の余地がありますが、今回は果物として集計しています。
アボカドは日本の食生活に取り入れられるようになってからまだ日が浅いこともあり、比較的若い世代で喫食頻度が高い傾向にあります。そのなかでもなぜ30代男性が突出して頻度が高いのかはデータからだけでは読み取ることができませんが、アボカドの栄養価的な価値と味覚的な好みが両立する食材ということで健康意識の高い方のなかではますます注目される食材といえるでしょう。
日本全体の果物摂取傾向は?
農林水産省「食料需給表」のデータによれば、果実の供給量そのものはここ20年以上横ばいで推移しているものの、生鮮果実の購入数量は減少する一方であり、加工品の購入数量が増加しているものと推測されます。
総務省「家計調査」より ※二人以上の世帯を対象
単位:kg/年・1人
総務省「家計調査」を基にしたグラフでみると、生鮮果実そのものの購入数量が減少の一途であることがわかります。そのなかでも、「うんしゅうみかん」や「りんご」といった国産果実が大きく減少し、バナナの購入数量が増加傾向にあります。
同調査では食料支出に占めるデザート類の支出割合の経年変化もデータが出ていますが、デザート類では「菓子類」や「飲料」への支出は増加傾向にあるのに対して、「果物」への支出は減少する一方となっています。
公益財団法人中央果実協会の平成26年度「果実の消費に関するアンケート調査」によると、“生鮮果実を毎日は摂らない理由”として、
1位:日持ちせず買い置きできない(42.2%)
2位:値段が高い(39.1%)
3位:皮をむく手間がかかる(29.7%)
といった理由が挙げられています。
果物の摂取を増やすポイントとしては、「日持ちがよい」「少人数の家庭に合わせたバラ売り」「手間がかからず食べやすい」といった点にありそうです。
そうした点からみると、バナナやみかんは包丁やまな板を必要とせずすぐに食べられる果物ですが、消費傾向が大きく異なってしまったのは何故なのでしょうか。
バナナのほうがみかんよりも購入しやすい点として、
・コンビニやコーヒーショップなどでも手軽に購入できる
・1本でも購入できる
・価格が手ごろ
・食べごたえがあり、朝食や昼食にそのまま利用できる(みかんでは食事がわりになりにくい)
といったポイントが幅広い年代や世帯に受け入れられているのかもしれません。
家庭における「こたつ離れ」により、みかんの居場所がなくなっていることも要因の一つといえそうです。
まとめ
今回の調査では、日本全体の果物の消費傾向と、健康意識の高い方の果物の喫食傾向が同様であることはわかりました。
核家族化や食事にかかる手間を省力化したいという傾向など、社会の変化が食生活に与える影響も見えてきました。そこに健康志向や疾病予防の観点が加わって今後どのような食生活の傾向が見えてくるのか興味深いところです。今後も継続して調査してまいります。